豚肉を低温で一定期間保存(熟成)すると、時間が経つに連れてうまみ成分が増していき、おいしくいただくことができます。しかし、保存方法が適切でないと、逆に品質が落ちてしまう危険性もあります。適切に保存して、豚肉の深い味わいを堪能してください!

豚肉のうまみの正体は「遊離アミノ酸」
皆さんは、「豚肉を買ったその日に食べるよりも、翌日に食べたほうがおいしい!」と感じたことはありませんか?
実はその感覚、科学的に証明されています。豚肉を低温保存するとたんぱく質が少しずつ分解されていき、うまみ成分である「遊離アミノ酸」が生成されるからです(1)。遊離アミノ酸が増えていくことで、豚肉ならではの深い味わいが生まれます。
代表的な遊離アミノ酸には、それぞれ以下のような味の特徴があります。
主な遊離アミノ酸と味の特徴
グリシン、アラニン、トレオニン、プロリン、セリンは甘味、フェニルアラニン、チロシン、アルギニン、イソロイシン、ロイシン、バリン、メチオニン、リジンは苦味、グルタミン酸とアスパラギン酸はうま味と酸味を呈します(2)。
主な遊離アミノ酸と味の特徴
| グリシン、アラニン、トレオニン、プロリン、セリン | 甘味 |
| フェニルアラニン、チロシン、アルギニン、イソロイシン、ロイシン、バリン、メチオニン、リジン | 苦味 |
| グルタミン酸とアスパラギン酸 | 旨味・酸味 |
うまみが最大限に引き出されるのは何日後?
では、豚肉をおいしくいただける「食べごろ」は、いつなのでしょうか?
鮮度+(ぷらす)の豚肉を未開封でパッケージ記載の保存方法(4℃)で保存したところ、8日間低温保存をした豚肉はうまみ成分である総遊離アミノ酸が約1.8倍にまで増加しました(自社検査結果)。
【まとめ】豚肉の深い味わいを堪能しよう!
豚肉のおいしさを引き出すには適切な方法で保存する「鮮度維持」が不可欠です。
鮮度が落ちてしまうと、脂質が酸化して不快な臭いが発生したり、うまみではなく「えぐみ」や「苦み」が出てきたりするからです。加熱してもパサついて食感が悪くなってしまいます。
適切な方法で保存し、鮮度管理に気をつければ日が経つに連れてうまみが増し、消費期限いっぱいまでおいしくいただくことができます。
皆さんも豚肉を適切に保存して、深い味わいをご堪能ください。
※参考文献:
(1)沖谷 明紘・松石 昌典・西村 敏英, 食肉のおいしさと熟成, 調理科学, 1992 年 25 巻 4 号 p. 314-326.
(2) 山口静子監修,うま味の文化・UMAMIの科学,丸善, 1999年
食品衛生上のご注意
- 豚肉は中心部まで十分にしっかり加熱してお召し上がりください。
- パッケージに記載された保存温度で保管し、消費期限を確認し、期限内にお召し上がりください。
- においの変化やドリップの増加が見られたら、お召し上がりをお控えください。